1 利益実績の算定手続

(1)調達要求書への明示

各機関の長(訓令第17条第4項に規定する各機関の長をいう。以下同じ。)であって、生産について同条第3項に規定する特許発明の国内における実施を伴う物(以下「部内実施装備品等」という。)の調達を計画する者は、部内実施装備品等について調達要求書により調達要求するときは、調達要求書に添付する仕様書等に当該部内実施装備品等が職務発明に係るものであることを明示するものとする。

(2)部内実施施行通知の送付

各機関の長は、各年度において取得した部内実施装備品等について部内実施施行通知(様式第1)を作成し、調達要求書(写し)、職務発明に係る 部分を表示した仕様書、図面又はこれらに類するものを添付して翌年度の4月20日までに技術研究本部長(以下「本部長」という。)に送付するものとする。ただし、省略することについて本部長と調整を経た書類は添付を要 しない。

(3)部内実施通知の変更

前号の規定は、部内実施施行通知を送付した後において部内実施施行通 知を変更する必要が生じた場合について準用する。

(4)価格算定依頼書及び受領検査書類等の依頼

本部長は、部内実施施行通知に基づき、部内実施装備品等で特許権の設 定の登録後の特許発明実施に係るものについて、職務発明の実施部分を明示した価格算定依頼書(様式第2)を作成し、部内実施施行通知を受けた年度の4月30日までに、各機関の長であって当該部内実施装備品等の調達その他の方法による生産を実施する者に送付して、職務発明の実施部分の価格の算定を依頼するとともに、部内実施装備品等の受領検査又は取得の事実を証明する書類の送付を依頼するものとする。

(5)準用の規定

前号の規定は、第3号の規定に基づき本部長が部内実施施行通知の送付を 受けた場合について準用する。

(6)価格算定書及び受領検査書類等の送付

価格の算定の依頼を受けた各機関の長は、価格算定書(様式第3)を作成 するとともに、各年度において受領検査又は取得を了した部内実施装備品等について、受領検査又は取得の事実を証明する書類を添付して依頼を受けた年度の7月10日までに本部長に送付するものとする。

ただし、依頼を受けた年度の7月10日までに当該部内実施装備品等の価格が確定していないときは、当該各機関の長は、その旨を本部長に通知し、当該価格が確定した後速やかに価格算定書を作成し、本部長に送付するものとする。

2 補償金の算定

(1)登録補償金の算定

本部長は、国が職務発明に係る特許を受ける権利を承継してこれに基づく特許出願により特許権を取得し、又は国が職務発明に係る特許権等を譲り受けた場合において、発明者から請求があったときは、当該発明者に対し、特許権1件につき、7,500円に1請求項(特許請求の範囲に記載された1発明をいう。)につき1,500円を加えた額を支払うものとする。

(2)部外実施における補償金の算定

本部長は、国が職務発明に係る特許を受ける権利又は特許権を承継し、特許出願中の特許を受ける権利又は特許権の運用又は処分により収入を得た場合において、発明者から請求があったときは、当該発明者に対し、当該特許出願中の特許を受ける権利又は特許権の運用又は処分により各年度において国に納入された金額(以下「国の収入実績」という。)の次表の左 欄に掲げる区分に応じ、同表の右欄に掲げる方法により算定した額の補償金を支払うものとする。
国の収入実績 実施補償金の額
50万円以下の金額 当該収入実績×100分の30
50万円を超える金額 (当該収入実績−50万円)×100分の20+15万円
100万円を超える金額 (当該収入実績−100万円)×100分の10+25万円
150万円を超える金額 (当該収入実績−150万円)×100分の5+30万円

(3)部内実施における補償金の算定

前号の規定は、国が承継した職務発明に係る特許発明(物の発明又は物 を生産する方法の発明に限る。)の特許権の設定の登録後の国内における実施により物の生産において利益を得た場合に準用する。この場合において、前号中「特許出願中の特許を受ける権利又は特許権の運用又は処分により収入を得た場合」とあるのは、「特許権の設定の登録後における実施により利益を得た場合」と、「当該特許出願中の特許を受ける権利又は特許権の運用又は処分により各年度において国に納入された金額」とあるのは、「当該 特許権の設定の登録後における実施により各年度において国が得た利益の額」と、「国の収入実績」とあるのは、「国の利益実績」と、「当該収入実績」とあるのは、「当該利益実績」と読み替えるものとする。

(4)利益の算定方法

前号にいう利益の額は、国が自ら物を生産する場合は生産費用額に、2.7%及び「特許権等契約ガイドライン」(10特総第1173号)X.参考資料1.実施料算定例(以下「算定方法」という。)にいう特許権等の製品への関与度(利用率)を乗ずることにより算定するものとする。ただし、本部長が特段の事情があると認めた場合は、「算定方法」にいう増減率を適用することができるものとする。

(5)共同発明者に対する補償

第1号から第3号の規定において、補償金の支払を受ける権利を有する発明者が2名以上あるときは、補償金の請求は、その持分に応じてそれぞれの発明者から行わせ、補償金はその持分に応じて発明者に支払うものとする。

3 その他

(1)考案及び意匠の創作への準用

この通達の規定は、職員がした考案及び意匠の創作に準用する。考案の場合、第2項第1号中「7,500円」とあるのは、「2,500円」と、「1,500円」とあるのは「500円」と読み替えるものとする。また、意匠の創作の場合、第2項第1号中「7,500円に1請求項(特許請求の範囲に記載されたl発明をいう。)につき1,500円を加えた額」とあるのは「3,000円」と読み替えるものとする。

(2)出願変更されたときの補償

出願中に特許出願が実用新案登録出願又は意匠登録出願に変更されたときはそれぞれ考案又は意匠の創作の、実用新案登録出願又は意匠登録出願が特許出願に変更されたときは発明の例による。

(3)発明者からの補償金請求用紙

訓令第17条第1項から第3項において、発明者が補償金を請求する際、登録補償金に関しては様式第4、部外実施補償金に関しては様式第5、部内実施補償金に関しては様式第6を用いるものとする。

(4)補償金請求権の承継人又は転退職者に対する補償

この通達の規定は、発明者の有する当該補償金の支払を受ける権利を承継した者又は転退職した発明者から補償金の請求があった場合に準用する。

(5)補償金の支払方法

この通達の規定により算定された補償金の金額が、1人につき通算して年間600万円を超える場合の支払方法については、別に定めるところによる。

附 則 この通達は、平成14年4月1日から施行する。